16日の北海道新聞で、初めて「SHINTOKU空想の森映画祭」のことを知りました。
今年で16回目だそうです。
北海道に再び住み始めて6年目になりますが、全く知りませんでした。そんなに遠くない場所のことなのに。反省。
新得は狩勝峠の向こうにあり、こちらから行くと十勝の入り口、車で約1時間半です。
旦那はHPを見ていましたが、自分は全くの予備知識無しで行きました。
予備知識無しでどこかに行くのは大変珍しいことです。ただ単に前日余裕が無かっただけなのですが、結果的によかった気がします。
1日目の演目は
このうち前から4つ目までを見たので、感想を簡単に。
リアの島
「ドキュメンタリーを見るのだ!」と思って行って見た最初の作品。
でもドキュメンタリーではありませんでした。
だから最初は気持ちの切り替えができなくて、馬の世話や関連作業をするリアの服装がきれいすぎて「つなぎ着なくて大丈夫?」と思ったり、身寄りのない2人の子どもを引き取って一緒に暮らそうとしたリアに対して、「学校はどうするの?」とか「無理でしょ?」と思ったりしていました。
タウシュベツや厚岸の風景が「海面上昇に見舞われる島の風景」として凝縮されているのを見たとき、見る観点が違うのだと納得できました。
大間原発大間違い
「空想の森」の田代陽子監督と、大間原発訴訟の会の野村さんのフリートーク。そして、大間原発の訴訟で使ったプレゼン資料と、意見陳述する人との事前の対話の映像が披露されました。
大間原発に関しては、用地賠償に応じていない地権者がいるということを北海道新聞の記事で知っていたくらい。
何事も、やさしいことから初めて経験値を重ねて難しいことにチャレンジするものだと思うのですが、いきなりフルMOXとは、素人目にはかなりリスクが高いように感じました。
原発運転歴40年ほどの東電ですらあの状態なのだから(東電には、経験値以外に色々問題があるのでしょうが)。
さようならUR
現実に起こっている問題で、実際に困っている人たちがいる中でこんな表現をしていいのか分かりませんが、作品としてとても面白かった。立ち退きを要求する立場の人たち、立ち退き拒否して住み続ける住民の両方の立場、心の動きがよく捉えられていて伝わってくるものがありました。
そして、この問題の行方を注視しなくてはという気になりました。
耐震性不足で取り壊されることになったUR。「耐震性は表上の理由で、裏の理由があるのでは?」という問題と、「人の生活の基盤に関わることを、その人の意見を聞かないで決めていいのか」という2つの問題があるように思いました。
立ち退きを要求する立場の人も、自分も同じ方法でやられたらきっと嫌でしょう。
組織の一員だから、ああいうことするんだろうなあと思った。
URの理事長である小川忠男氏に突撃インタビューを試みた話の中で、「ノーパンしゃぶしゃぶ」という懐かしい言葉が出てきたのには笑いました。
カタロゥガン!ロラたちに正義を!
フィリピンの従軍慰安婦の話。
従軍慰安婦の話に関しては、無かったことにしたい人もいっぱいるでしょうが、あったのだと思う。
暴力行為を行ったのは個人、その人も日本に帰れば普通の父であり、兄であり、弟であり、息子であったのだろうと思うと、軍という組織の一員であったが故に暴力行為ができたのではと考えないと、なぜあのようなひどいことを何度も、色々なところで、複数の人たちが行ったのかを理解することが難しい。
ロラたちは「正義を!」と訴えている。
彼女たちの行動はもちろん自分たちのためでもあるけれど、きちんと謝罪して補償しないような世界はこの先不幸だから、だから闘っているような気がしました。
「知らないことは罪であり、知ろうとしないことはもっと深い罪である」という誰かの言葉を思い出した1日でした。
1つ1つのテーマは重たいのですが、会場の雰囲気はいたって和やかで、椅子席の前に用意された座布団席では、ごろっと横になって見ている人も結構いました。
来年も行ってみたいと思います。
会場の新内ホール(にいない)ホールは、昭和49年に廃校となった旧新内小学校を改築したものです。概観はほぼ当時のままだと思います。
庭には大きな柏の木。
樹齢100年以上。
今年で16回目だそうです。
北海道に再び住み始めて6年目になりますが、全く知りませんでした。そんなに遠くない場所のことなのに。反省。
新得は狩勝峠の向こうにあり、こちらから行くと十勝の入り口、車で約1時間半です。
空想の森映画祭「ドキュメンタリーを中心に紹介する・・・」ということで興味を持ち、17日から3日間の開催のうち、時間的に都合のつく初日17日だけ行ってみることにしました。
旦那はHPを見ていましたが、自分は全くの予備知識無しで行きました。
予備知識無しでどこかに行くのは大変珍しいことです。ただ単に前日余裕が無かっただけなのですが、結果的によかった気がします。
1日目の演目は
- リアの島
- 大間原発大間違い
- さようならUR
- カタロゥガン!ロラたちに正義を!
- あがた森魚リリースツアー2011
このうち前から4つ目までを見たので、感想を簡単に。
リアの島
「ドキュメンタリーを見るのだ!」と思って行って見た最初の作品。
でもドキュメンタリーではありませんでした。
だから最初は気持ちの切り替えができなくて、馬の世話や関連作業をするリアの服装がきれいすぎて「つなぎ着なくて大丈夫?」と思ったり、身寄りのない2人の子どもを引き取って一緒に暮らそうとしたリアに対して、「学校はどうするの?」とか「無理でしょ?」と思ったりしていました。
タウシュベツや厚岸の風景が「海面上昇に見舞われる島の風景」として凝縮されているのを見たとき、見る観点が違うのだと納得できました。
大間原発大間違い
「空想の森」の田代陽子監督と、大間原発訴訟の会の野村さんのフリートーク。そして、大間原発の訴訟で使ったプレゼン資料と、意見陳述する人との事前の対話の映像が披露されました。
大間原発に関しては、用地賠償に応じていない地権者がいるということを北海道新聞の記事で知っていたくらい。
【プルサーマルの現場を歩く】上.大間原発と函館市民 高まる不安に応えぬ国-北海道新聞[現代かわら版]印象に残っているのは、大間原発はフルMOXの原発で、所有する電源開発は原発を動かすのが初めてだということ。
何事も、やさしいことから初めて経験値を重ねて難しいことにチャレンジするものだと思うのですが、いきなりフルMOXとは、素人目にはかなりリスクが高いように感じました。
原発運転歴40年ほどの東電ですらあの状態なのだから(東電には、経験値以外に色々問題があるのでしょうが)。
さようならUR
現実に起こっている問題で、実際に困っている人たちがいる中でこんな表現をしていいのか分かりませんが、作品としてとても面白かった。立ち退きを要求する立場の人たち、立ち退き拒否して住み続ける住民の両方の立場、心の動きがよく捉えられていて伝わってくるものがありました。
そして、この問題の行方を注視しなくてはという気になりました。
耐震性不足で取り壊されることになったUR。「耐震性は表上の理由で、裏の理由があるのでは?」という問題と、「人の生活の基盤に関わることを、その人の意見を聞かないで決めていいのか」という2つの問題があるように思いました。
立ち退きを要求する立場の人も、自分も同じ方法でやられたらきっと嫌でしょう。
組織の一員だから、ああいうことするんだろうなあと思った。
URの理事長である小川忠男氏に突撃インタビューを試みた話の中で、「ノーパンしゃぶしゃぶ」という懐かしい言葉が出てきたのには笑いました。
カタロゥガン!ロラたちに正義を!
フィリピンの従軍慰安婦の話。
従軍慰安婦の話に関しては、無かったことにしたい人もいっぱいるでしょうが、あったのだと思う。
暴力行為を行ったのは個人、その人も日本に帰れば普通の父であり、兄であり、弟であり、息子であったのだろうと思うと、軍という組織の一員であったが故に暴力行為ができたのではと考えないと、なぜあのようなひどいことを何度も、色々なところで、複数の人たちが行ったのかを理解することが難しい。
ロラたちは「正義を!」と訴えている。
彼女たちの行動はもちろん自分たちのためでもあるけれど、きちんと謝罪して補償しないような世界はこの先不幸だから、だから闘っているような気がしました。
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「知らないことは罪であり、知ろうとしないことはもっと深い罪である」という誰かの言葉を思い出した1日でした。
1つ1つのテーマは重たいのですが、会場の雰囲気はいたって和やかで、椅子席の前に用意された座布団席では、ごろっと横になって見ている人も結構いました。
来年も行ってみたいと思います。
会場の新内ホール(にいない)ホールは、昭和49年に廃校となった旧新内小学校を改築したものです。概観はほぼ当時のままだと思います。
庭には大きな柏の木。
樹齢100年以上。